2015年頃からじわじわと話題になっている『ゴムフリーパンツ』をご存知でしょうか?
その快適さと機能性を最大限に生かし、グラフィカルでおしゃれなデザインのいわゆる「ふんどしパンツ」を展開しているのが『デザインパンツイッチョ』です。
30代〜40代女性の多くが抱えている、冷えやむくみの悩み、子供ができない不妊の悩みを解決したいという思いから生まれた下着があります。
『デザインパンツイッチョ』の代表を勤めるのが柴崎 恵子さんに、開発のきっかけから、ゴムフリーパンツという身体を締め付けないパンツの魅力について伺いました。
たった一枚の下着が身体に悪影響をもたらす
「店名の『デザインパンツイッチョ』の“イッチョ”は、とっておきの一枚という意味の“一張羅”からきています。パンツは最初に身につけるものだからこそ、自分にとって大切な一枚として良いものを履いてほしいと、願いを込めて名付けました。」
とチャーミングな笑顔を見せる柴崎さんにとっての“とっておきの一枚”のパンツが作られたきっかけは、OL時代の体験にありました。
「パソコンが得意だったので、IT系企業でずっとデスクワークをしていました。座りっぱなしで10年以上働き続けて、運動不足もあいまって代謝がひどく落ちてしまいました。
さらに、結婚して食べ物が大好きな旦那さんと一緒に好きなものを食べていたら15キロ太ってしまって、体重がまったく戻らなくなってしまいました。
その時に、パンツのゴムがきついという感覚に気がつきました。朝起きた時にパンツのゴムの痕がついていて、それが痒くてかくと、肌を傷つけてしまい黒ずみがのこったり・・気持ちまでイライラして、身体にとっていいことが全然なかったんです。」
腰から下は重力の影響で血が下がりやすく上に戻りづらい。その上に腰やそけい部をパンツの細いゴムが締め付けていたので、血の巡りを止めることになり、血行不良による冷え・むくみ・蒸れ・かゆみ・黒ずみ・引っかき跡・・・それらの原因となる可能性は数えあげればきりがありません。
少子高齢化問題を解決する糸口にもなりうる下着の存在
「当時、赤ちゃんが欲しくて妊活もしていたのですが、ドクターから締め付けるパンツは大動脈やリンパが通うそけい部の巡りを止めてしまうから子宮に血が戻りにくくなる。つまり、子宮が冷えてしまい着床しづらくなる。不妊の原因の一つになりますと言われて衝撃を受けました。確かに私は基礎体温が異常に低く、高温期で36.3度くらいでした。周りの妊活仲間と比べるとすごく低いことが気になってはいたのですが、まさかその原因の一端がパンツのゴムの締め付けにあったとは思いもしませんでした。
パンツを変えることはすぐにできると思い、ゴムを使っていないパンツを探し始めました。」
パンツのゴムの締め付けは、そういうものだと当然のように受け入れている女性が多いですが、腰回りを締め付けるパンツのゴムは、例えるなら手首に輪ゴムを長時間縛り続けているようなものです。
放っておくと動脈やリンパの流れを止められた手首が赤紫色となり、指先まで冷えていく感覚はイメージいただけるかと思います。
同じようなことが腰回りから足先まで起きており、現代の女性はこの状態が生まれてから一生続いていくのです。
「締め付けない下着」の現状を知って生まれた30代〜40代女性向けの新ジャンルの下着
現状を変えようと締め付けないパンツを探し始めたことが、柴崎さんの人生の転機になりました。
「まだ、『ふんどしパンツ』が世に出始めたばかりの時でした。どの『ふんどしパンツ』もいわゆるパンティというサイズ感で小さく、そけい部はゴムなしでも腰回りにはゴムがついてたり理想のパンツが見つかりませんでした。また元祖ふんどしのように前垂れがあったり股がふわふわもたつくなど、現代のライフスタイルに合わないものだったのです。」
普通ならあるものでなんとかしようと諦めてしまうところですが、「失敗して転んだ時も、プラスアルファを自分で見つけて、必ずより良い状況をつくってきた。」と前に進むエネルギーに満ち溢れる柴崎さん。20代の頃ミシンで服を作っていた経験もあり自分で理想のパンツを作ることを思い立ちます。
「じゃあ自分で作ってみよう!と試作品を作りました。履いて見たらすごく快適で、締め付けがないだけでこんなに楽になれるんだ!と感動しました。
自分で何枚も作って、履くことが習慣化してきた頃に、同じように困っている人がいるかもしれないと思いました。
足の冷えやむくみに悩んでいる女性や、妊活で子供ができなくて悩んでいる女性、いろんな女性ならではの悩みをもしかしたら解決できるかもしれないと思って、始めたのがきっかけです。
よくよく考えたら30代〜40代女性向けの下着を見たことがないなと思いました。温めるだけの毛糸パンツや、かわいいフリフリの見せるだけのパンツはありますが、かわいくて温められる見た目と機能性の両方が叶う下着はなかなかありません。
私が目指すところは、20代の可愛らしさと50代以降の機能性と暖かさ。“締め付けない”と“暖かい”をミックスした30代〜40代女性向けの新ジャンルの下着です。」
女性ならではの気配りと思いやりを大切にしたデザイン
柴崎さんの作るゴムフリーパンツの一番の魅力は、腹部を締め付けず、身体全体の血とリンパの巡りが改善されることにより、冷えやむくみが解消できる可能性があるというところにあります。
「冷え対策やあったかグッズはたくさんありますが、冷えた部分を外側から温めるのは、例えるなら冷蔵庫から出したお肉に靴下を履かせているようなものです。血の通ってない冷えたお肉にいくら靴下を履かせても、芯が冷えきっているので温められないですよね。血の巡りをよくすることで身体自体が温まれば、外側から温める必要がなくなってきます。予防医学としても、子供の頃のような巡りのよかった身体にもどしていこうというのがコンセプトになっています。」
女性の健康や美容の悩みを解決するだけでなく、おしゃれな下着を提案しているのにも柴崎さんならではのこだわりがあります。
「デザインは心がウキウキするようなかわいいものをと思いこだわりを持って選んでいます。私自身ついついかわいい布を買っては作ってしまうので、花柄やアニマル柄や北欧柄、和柄などデザインは60〜70種類くらいあります。ローライズで見えても画になるグラフィカルさを大切にしています。」
見た目だけではなく、ゴムじゃないとズレ落ちたり、脱ぎ履きが面倒くさいのではという不安にも見事にこたえる機能性を持っています。
紐の部分にストッパーがついており脱ぎ履きの時も楽ちん。腰骨の上でストッパーを止めるので、寝るときに転がってもおしりが先に床につくので痛くありません。
サイズはレギュラーサイズが普段M〜LLサイズを履いている方向けになっており、通常のオンオフはもちろん、妊活中~マタニティ~産後の体系変化まで気にせずにはけるのも嬉しいポイントです。
「私の特技は、今ある最大の手札で何ができるか考えること」と情熱的に語る柴崎さんの試みで、30代〜40代女性の下着の未来が変わろうとしています。
デザインパンツイッチョのホームページはコチラ http://dp-iccho.com/