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“顔が綺麗”な人はたくさんいるけれど、みんな“身体”は後回し
「私自身も足の調子が良くなかったため、足の勉強を始めました。そこから、現在の足を見て身体のケアをするようセラピストをはじめました。
足のリフレクソロジー・揉む行為もしますが、まずは足裏を見るんですよね。マメや外反母趾や扁平足など、現代人の足はとても窮屈な思いをしています。
お年寄りだけではなく小学生も、そして革靴を履いている男性の足も、ひどいことになっています。足裏を見ると身体の不調が分かるんです。
それを知っていただいて、ヨガを取り入れたセルフケアや、足をほぐす整体、アロマで流すなど、その人に応じたケアを取り入れています。裸足で登山をしたり、5キロ程度のマラソン大会に出たりもしました」
裸足でマラソン大会とは斬新ですね。痛くないのでしょうか。
「痛いです。しかし現代人は靴に足を合わせている状態です。本来、足には役割があり、そこから身体を強くしていったほうがいいということを分かってもらうために、自己責任のうえで自然探索のようなイベントを組んでいます。裸足になるとどうすればいいか足も思い出すんです。そうすると、自動的に足を傷めない方法で歩けるようになります。だからそこまで大けがをすることはありません」
北原さんは、現代人は皮膚も弱くなっていると語ります。
「土の感触を知り、踏む力が強くなると自然と姿勢も良くなります。裸足教育を取り入れている小学校もありますよね。裸足で歩くことは、真っすぐな姿勢のみならず性格にも影響してくると言われています。地面をより感じやすくするようなアプローチのほか、最近ではママのためのヨガも行っています。そこでも自分の足について知ってもらったうえで、ケアをしていこうという活動を根付かせようとしています」
また北原さんは、もっと自分の身体をケアしてほしいと話しています。
「みんな、お顔など見える部分のケアは積極的です。しかし、自己ケアが最後に回ってしまうのが残念です。外反母趾で親指が人差し指の上に乗っているような重症者も、目にしてきました。重症になる前に、もっと早くから気付いてほしい。そこを皆さんに知っていただくのが今の課題です」
北原さんの足裏診断では、身体の悪い部分が見えてくると言います。
「診断ではスタンプを取ります。足裏をみるだけでも分かりますが、スタンプを取るとそこに濃淡が出るので、普段歩いているときの力のかけ方や重心がどこにかかっているかが分かります。その癖を見て、将来のリスクまで予想して説明します」
また、北原さんが利用するケアグッズを紹介してもらいました。
【3本指の靴下】
「靴下の穴の空き方で、身体の調子も分かります。短いバージョンと長いもの、3本指、あとは立てなかった方が立てるような靴下もあります。足の疲れを一気に取るタイプもあります。むくみがすごい方は、20分も履けばとても細くなるものもあります。普段何もできない方は、せめておうちケアをするなど、“ながら”でもできることをしてほしいですね」
【足の状態に合わせて、最適な形の色々な靴下がある】
「昔は外反母趾=女性のイメージがありましたが、今では男性も硬い革靴を履いているためひどい状態です。男性は足を気にされない方も多いですから、なおさら。また、男性だと甲が高すぎる方も多いので、そこから膝や股関節が痛くなる方もいます。早いうちから気づいたほうがいいですよ。
また、運動している成長期のお子さんは、足と靴がうまく合っていないと腰などを痛めてしまいます。しかしこういうのを履いていると、踏み込みも違うことが分かるそうです」
美の仕事を離れたこともあった。しかしやっぱり好きな仕事だった
「20代のはじめは、化粧品販売の仕事に就いていました。しかし吹き出物が多く、化粧品で隠している悪循環の状態。そこで身体と肌のことを勉強したところ、肌が綺麗になったんです。
ただ大人になるにつれ、身体を動かす機会が減りますよね。顔はみんな綺麗になっていきますが、身体はどうでしょうか。そこでアロマトリートメントを知り、その仕事を始めました。
しかし、途中で転職をしました。身体が小さいので、体力の要る仕事はできないだろうと見た目で判断されてしまうんです。そのため諦めたものの、やっぱり身体を動かしたり接客業のほうが好きだと思いました」
今のお仕事に戻るきっかけは、サブプライムローン下の不況による派遣切りがあったためでした。
「派遣切りにあう前に、ヨガの勉強を始めました。その後はヨガのインストラクターをしながら、どこかに勤めるという二足のわらじ生活。そしてマッサージの仕事に戻りました。また、ちょうど自分の足の不調が気になっていたときに、笠原巌先生のことを知りました。
笠原先生は、“浮き指”の概念を初めて世の中に広めた人です。今では整形外科のお医者さまにも認知されていますが、当初はばかにされていました。しかし、笠原先生は自ら海外を何十カ国も回り、データをまとめて提唱したのです。偶然テレビで見かけたことをきっかけに、足のことについて学ぶスクールに通いました。
マッサージの会社に入って経験を積みながら、他の人と差別化するために足裏の勉強を続け、今に至ります」
起業をするうえで、どのように経験を積み、お仕事を増やしてきたのでしょうか。
「ヨガに関してはスポーツセンター契約というのがあったり、養成校を出ると声がかかったりします。最近ではママヨガなど、友達に紹介して広めてもらったり、起業している方の紹介で引き継いだり。ほかにはFacebookでイベントを立てて、少しずつ増やしていますね。
3年前から、今のお仕事をメインに活動しています。企業を対象にした仕事もしてみたいですし、食やインソールに明るい人ともコラボをしてみたいですね。
最近では、友人の紹介で介護施設でのハンドケア講習を月に2回行っています。足と手はセットでつながっているので、足を動かせないときは手を動かすことで、心と身体をほぐすセラピーをしています。
足裏を見れば、身体の弱い部分や歩き方の癖が分かります。歩き方、立ち方、靴を変えれば変わることは多いので、それを広めていきたいです」
独立してうまくいく人とそうでない人の違い
会社員から独立をされた北原さん。成功するための考え方や、気づきについて伺いました。
「人脈が大切です。特にひとり起業の場合は自分一人の考えにとらわれがちですので、他からの意見をいかに聞けるかが大切です。交流会などで知り合った相手に、何をしているか聞くなどして、そこで自分とつながる部分があれば、相手から仕事のヒントを得ることができます。一人で何でもしようとすると、考えもかたまってしまいがちです。うまく人を頼りながらやるほうがいいと思います。
人脈を生かすためには、先にこちらから差し上げることです。情報も何もかも。一つでも多く喜ぶことを、相手にしてあげるといいです。
また、何か声をかけられたら、とりあえずやってみること。もちろん乗り気でないときもありますが、そこに行ったら何かが得られるから、呼ばれているのだと思っています。そこに行くと仕事につながるヒントがあるのかなと。
だから、自分の無理がない限りは行ってみるようにはしています。名刺1つだけでもつながれば、何か面白いことがあるかもしれませんよ」
北原さんは、主にFaceBookを利用して、ヨガ体験などのイベントを開催しています。
“足裏から始める綺麗づくり“を、ぜひチェックしてみてください。
北原美穂Facebookはこちら↓
https://www.facebook.com/miho.kitahara.14